反省と「帰属」

試験の成績や試合の結果が判明した際、振り返りを行うと思います。
このとき、「頑張ったから達成した」「運が悪かったからできなかった」など、結果に対する原因を考えると思います。
今回は、原因についてどのように推測していくかをまとめた「帰属」についてお話します。

「帰属」とは

帰属とは、自分で得た結果に対して自分で行う説明のことです。
説明の内容は状況が違えば詳細は変わってきますが、原因が自分にあるかどうか、原因が簡単に変化するかどうかで大きく4パターンに分けられることがほとんどです。

  • 能力
    • 原因が自分にあり、簡単には変わらない
    • 例) 私はスゴいからできた (スゴくないからできなかった)
  • 努力
    • 原因が自分にあり、簡単に変わる
    • 例) 私は頑張ったからできた (頑張らなかったからできなかった)
  • 課題の困難さ
    • 原因は自分にはなく、簡単には変わらない
    • 例) 試験が簡単だからできた (難しかったからできなかった)
    • 原因は自分にはなく、簡単に変わる
    • 例) 運が良かったからできた (悪かったからできなかった)

「帰属」を次に活かすために

次への挑戦に向けて反省することは大切ですが、帰属の内容次第で今後の自己鍛錬に大きく影響します。
特に、「努力」に帰属する場合はやる気に結び付けられる傾向にあります。

成功した場合と失敗した場合について、考えてみます。
成功した場合は、「頑張ったからできたので、次も頑張ればできるだろう」という自己効力感を得ることができ、努力を持続する動機づけが得られます。
失敗した場合は、「頑張りが足りなかったからできなかったので、もしもっと努力すればより良い結果が得られるだろう」という、成功した場合とは別のアプローチで動機づけが得られます。
このように、「努力」に帰属する場合は結果によらず次への挑戦の動機づけが得られます。

これが「努力」ではなく「能力」に帰属する場合はどうでしょうか。
成功した場合は、「私がスゴいからできたので、次もなんとかなるだろう」と思い、ここから努力する動機づけは得られません。
失敗した場合は、「私はスゴくないからできなかったので、次もどうせ失敗するだろう」と思い、努力する動機づけが得られるどころか失うことに繋がります。

「帰属」に関する注意点

このように、反省は「努力」に帰属することが大切で、特に「能力」に帰属している場合は、できる限り「努力」に帰属するよう働きかけることが大切です。
ただ、失敗が続いた際、何らかのきっかけで「これだけ努力しても成功しないのは私がダメだからだ」という「能力」帰属に陥り挫折してしまう危険性があるため、「努力」に帰属させるためのアプローチを誤ってはいけません。

具体的には、努力の「量」を指摘するのではなく、努力の「質」を指摘することが大切です。
例えば、1日あたり12時間の練習量で失敗した場合に時間を指摘すると「もっと頑張らないといけないのか」となりますが、基礎練習だけで失敗した場合に練習方法を指摘すれば「練習方法が悪かったので、次からは応用練習も取り入れよう」となり、心理的な負担は少なく済むのではないでしょうか。

まとめ

まとめると以下のようになります。

  • 帰属とは、自分で得た結果に対して自分で行う説明のこと
  • 帰属を努力に向けることで、次への挑戦に対する肯定的な動機づけを得られる
  • 帰属が能力に向かないように細心の注意を払う必要がある

「やればできる」というフレーズがありますが、「やってできてさらにやる気にさせられる」ことができれば、あとは一人で頑張れます。
指導する立場として、良質な反省を促すことは常に意識すべきポイントだと私は考えています。


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